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いわゆるプログラマーのつぶやき

【パン】業務スーパーの中力粉で自家製酵母バゲットを焼く その1

パン作りにハマる

ここ2ヶ月ほどパン作りにハマっている。自家製酵母パンや高加水パンも何とかうまく焼けるようになってきたので、今後の色んなトライアルを備忘録を兼ねてブログに書き連ねていきたい。初回は驚安の小麦粉を使ったバゲット作成。

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完成した中力粉バゲットの写真

これまでのバゲット作り

本腰を入れてのパン作りはフランスパンの一種であるバゲットから始めた。最初は少量イースト(ベーカーズパーセント0.1%、強力粉が250gだとしたら0.25g)でじっくり時間をかけて発酵させるバゲットから始めた。次に自家製酵母(干し葡萄を用いるもの)の液種から作る元種(強力粉:酵母液=50:50の比率で発酵させたものに同じ比率で強力粉と水を加えて発酵させるプロセスを1〜3回繰り返す)を用いてバゲットを作り続けている。

少量イースト、自家製酵母元種のいずれを使っても一次発酵は3〜7時間、二次発酵は1時間程度かかるが(室温26-30℃の場合)、一次発酵後の生地は冷蔵庫で保存出来るので、例えば夕方から仕込みを開始して寝る前に一次発酵確認&冷蔵庫に入れて、翌朝二次発酵から焼きまで行えるのでお勤めの方でも十分可能である。

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一次発酵(隣の瓶は液種作り)

業務スーパーの驚くほど安い小麦粉

これまではスーパーで容易に入手できる日清製粉のカメリア(下記写真の一番右)を主に使っており、時々国産小麦粉も使ってきた。色々と粉を調べている内に業務スーパーの小麦粉が安くて便利という記事を見つけた。強力粉が2種類(ニップンブランドの商品も含めると3種類)あり、1Kgの強力粉が150円程度で買えるという驚きの低価格である。

そこで今日業務スーパーに出かけると、期待の2種類の強力粉と共に「中力粉」を置いていることに気づいた。バゲットを焼いている方には自明だが、バゲットはさっくりとした質感を得るために強力粉ではなく準強力粉を使うのが正しく、私の場合は強力粉に30%程度の薄力粉を混ぜている。

この中力粉のタンパク質の比率を見ると10%とほぼ準強力粉と同じである。そしてこの中力粉が安い!驚安の1Kg 118円である。これは試してみる価値があるだろう、と強力粉2つと共に購入した。

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左から158円の強力粉、168円の強力粉、118円の中力粉、いつものカメリア

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伝票

早速中力粉で作ってみる

すでに作ってある元種を用いてバゲットを作る。レシピと工程を記載する。

参考にしたレシピ

  • 書籍名:日本一やさしい本格パン作りの教科書
  • 著者:松尾美香さん
  • (*リスドォルを中力粉,、イーストを自家製酵母に変更)

レシピ①:自家製酵母の元種を使う場合

  • 中力粉(業務スーパー) 200g (注:元種の中の強力粉と合わせて粉の総量230g)
  • 浄水 135g (注:元種の中の水分と合わせて水の総量165g。アルカリイオン水はNG)
  • モルト 2g (粉末。発酵、焼き色、パンの香りが良くなる)
  • 塩 4g (粗塩)
  • 元種 60g (ぶくぶくして発酵力が強いもの。弱い場合はイーストを0.1g足せばOK)

レシピ②:少量イーストで作る場合

  • 中力粉(業務スーパー) 230g
  • 浄水 165g
  • モルト 2g (粉末。発酵、焼き色、パンの香りが良くなる)
  • 塩 4g (粗塩)
  • イースト 0.25g(ベーカーズパーセント:0.1%)

工程:

  • 材料のミキシング(最初に元種と水を攪拌し、次に小麦粉、モルト、塩の順で投入してから混ぜる)
  • 少量イーストの場合(最初に水、次に小麦粉、モルト、塩、イーストの順で投入してから混ぜる)
  • 数回折り畳み(1回目)
  • 20分休憩(水和でグルテンが繋がる)
  • 数回折り畳み(2回目。生地がよく伸びる様になる)
  • 20分休憩(水和でさらにグルテンが繋がる)
  • 数回折り畳み(3回目。さらに生地がよく伸びる)
  • 一次発酵(3〜7時間、タッパの中で倍量になればOK)
  • 冷却(8時間〜。元種から始めた場合は省略してもよい)
  • ベンチタイム(20分。冷蔵庫から取り出してすぐの作業で良い)
  • 成形
  • 二次発酵(1時間〜)
  • オーブンのフランスパンやバゲットコースで焼く

ミキシングから一次発酵まで

水分がベーカーズパーセント72%程度のこねにくい緩い生地のため、タッパの中で全ての材料を混ぜ、こねずに生地を持ち上げて落とす要領で数回折り畳んで20分放置(水和という手段でグルテンを繋ぐ)、また数回折り畳んで20分放置、最後に数回折り畳んでから(合計3回)一次発酵させる。周囲温度にもよるが3〜7時間で2倍以上になれば一次発酵完了、そのまま冷蔵庫に入れる。この時に2倍に満たなければ野菜室、2倍を超えていたら冷蔵室という風にしてもよい(冷蔵室、野菜室のいずれもゆっくりと発酵が継続する)。

ここで一点注意。通常強力粉は粉がサラサラしているので何の問題もなく投入出来るが、この中力粉は薄力粉に特性が近づくだけあって粉が小さい塊状になっているので、ふるいにかけた方が良い。さもないとダマになる。実はその状態を知らず生地がダマだらけになってしまったが、これも実証と考えてそのまま進めた。(参考までに焼き上げたパンは何の問題もなかった。十分な検証はしていないがダマがあっても問題ないのかもしれない)

冷却熟成

一次発酵が完了した生地はタッパのまま冷蔵庫で保存する。オーバーナイト法とも呼ばれており、一晩(8時間程度)冷却することで生地が熟成してパンが良い香りになる。なお元種を使っている場合は元種がパートフェルメンテ(発酵生地)でもあるため、この冷却熟成時間を飛ばして次のベンチタイムに進んでも良い。

ベンチタイム

タッパから作業台に取り出し(カードを使うと便利)、カードで二つに切り分ける。それぞれ1/3ずつ内側に折り畳み、90度違う方向から再度繰り返し、また90度違う方向から二つ折りの俵状態にして20分休ませる。冷却熟成を飛ばしたせいか生地はかなりゆるゆるですぐに広がった。

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ベンチタイム。ラップで保護

成形と二次発酵

バゲットの形に成形して二次発酵。私の自家製酵母を使った場合は30℃1時間で十分に発酵するので、45分間オーブンの発酵機能を使い、そこから予熱を開始したオーブンの上で残り15分発酵させる。

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オーブンで二次発酵開始。30℃ 45分。不十分な場合は時間を伸ばす

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二次発酵完了。1.5倍程度で十分(ここで過発酵に注意)

二次発酵した生地に強力粉を振りかけてからクープを入れる。(やや生地が緩く横に広がり気味だが焼くとボリュームが出た)

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クープを入れる

焼き上がり

オーブンにバゲットのコースがあると思うのでそれを選択でOK。生地が緩いため二次発酵の段階で横にやや広がったが釜伸びも十分で焼きたてのクラムは香ばしく、クラフトももっちり。美味しいと思う。

明日はベーコンを入れたベーコンエピでどうなるか引き続き確認する。

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焼き上がったバゲット業務スーパーの中力粉使用)