2022.10.3 追記
10月3日からサービスを開始したNovelAIDiffusionを追加
AI画像の生成方法が増えてきた
AIによる画像生成は日々新情報が入るホットな状態だが、選択肢が色々と増えた関係で情報が氾濫している。そこで今から始めたいと考える方が何を選んだらよいかのガイドとして、未経験の友人向けに整理した。なお導入に時間がかかる方法やコマンドラインで画像生成を実行するものは省いている。
以下、一覧と概要説明を記載した後に、それぞれの利用方法を説明した記事を紹介する。
画像生成ツール一覧
記載した各ツールは一部Mac専用だが、Windowsも同様。
- webサービスを利用
- MidJourney
- DreamStudio
- DALL E-2
- ENRIE-ViLG
- canva
- NovelAIDiffusion
- Google colabのweb UIを利用
- AUTOMATIC1111
- DreamBoost
- Macアプリを利用
- Diffusion Bee
- アドインとして利用
- Stable Diffusion for Photoshop
各AI画像生成ツールの説明
以下各サービスやツールの概要と、私なりに考えた未経験者および経験者へのお薦め度を記載する(独断)。
MidJourney
- webサービス
- 最初に一般の方に広まり一番有名なwebサービス。
- img2img対応
- 生成速度:1分(同時1〜4枚生成)
- 有料(無料枠あり、$10で200枚/月、$30で無制限/月)
- お薦め度:初心者:○○○
- お薦め度:経験者:○○
- 独特な世界観で幻想的な絵を生成できることから根強いファンが多い。TRPGや自家製カードの絵柄作成などに利用されている。オープンなStable Diffusionと比較すると進化が遅く、AI画像を作って楽しむ程度なら飽きやすいかもしれない。
MidJourneyの利用方法
programmingforever.hatenablog.com
DreamStudio
- webサービス
- 一般公開したStable DiffusionというAI画像生成ツールをwebサービスで簡単に使える様にしたもの
- 現在非公開のStable Diffusion1.5モデルが使える
- img2img、インペインティング、アウトペインティング対応
- ユニークなマスキング機能
- 生成速度:6秒(最速)
- 有料(無料枠あり、£10支払いで生成枠を追加)
- お薦め度:初心者:○○○
- お薦め度:経験者:○○○
- Stable Diffusionは世界中の優れた開発者が開発に参加しており、次々と新機能が追加されるなど最も勢いがある。そのweb版であるDreamStudioの利用は有料だがMJやDALLと比較して安価に生成出来るのでお財布に優しい(1枚1円程度、条件による)
DreamStudioの利用方法
programmingforever.hatenablog.com
DALL E-2
- webサービス
- 世界で最初にAI画像生成を発表した
- img2img、インペインティング、アウトペインティング対応
- 生成速度:10秒(同時4枚生成)
- 有料(無料枠あり、$15支払いで生成枠を追加)
- お薦め度:初心者:○○
- お薦め度:経験者:○
- 全体に情報量が少なく(人気が無い?)、規制など画像生成への制約が最も多い。画面の右下に小さなロゴが入るのも今ひとつ。
DALL E-2の利用方法
programmingforever.hatenablog.com
ENRIE-ViLG
- webサービス
- 中国百度で開発された
- 二次元に強いことで話題になった
- 生成速度:1分程度(同時6枚生成)
- 無料
- お薦め度:初心者:○○○
- お薦め度:経験者:○○
- 簡単なプロンプトで可愛らしい二次元の絵を生成してもらえる。米国発の各サービスとは異なるアルゴリズムなどを採用している様だ。
ENRIE-ViLGの利用方法
programmingforever.hatenablog.com
canva
- webサービス
- webで使える無料のグラフィックデザインツールとして展開中のcanvaにStable Diffusionが組み込まれた
- 豊富な編集機能とテンプレートが使える
- 生成速度:30秒程度(同時2枚生成)
- 無料(より便利なサービスが使える有料会員もある)
- お薦め度:初心者:○○
- お薦め度:経験者:○○○
- canvaはテンプレートベースで素早く見栄えのあるイラストを作ることが出来るサービス。ここにオリジナルの画像を生成できるAI画像生成が加わったことでより魅力的なサービスになった。AI画像生成も無料で行えることから、仕事や趣味に使う上で一番ローコストな手段かもしれない。
canvaの利用方法
programmingforever.hatenablog.com
NovelAIDiffusion
- webサービス
- 二次元に特化したアルゴリズムを実装
- 生成するキャラの顔を固定できる
- 指や手の表現が抜群
- 生成速度:6秒
- 有料(月額:$10,15,25から選択)
- お薦め度:初心者:○○○
- お薦め度:経験者:○○○
- 始めたばかりだが圧倒的なクォリティを感じる。どの画像も失敗しない生成の安定ぶりはお見事。独自のアルゴリズムを採用。
NovelAIDiffusionの利用方法
programmingforever.hatenablog.com
AUTOMATIC1111
- web UIツール
- Google colabというクラウドサービス(基本無料)を利用する
- Stable Diffusionをフル活用している(但し現在1.5は未対応)
- 一番多機能、新機能を続々と追加中
- img2img、インペインティング、アウトペインティング、その他色々対応
- Waifu Diffusion、Trinart V2 Diffusionが使える
- NSFWフィルターOFF(ONにも出来る)
- プログラムに門外漢の方にはやや敷居が高い
- 生成速度:6秒(colab、最速)
- 無料
- お薦め度:初心者:○
- お薦め度:経験者:○○○
- 一番ホットなツール。およそ考えつく様々な加工が行えるし未実装な機能もすぐに追加されるだろう。無料、各モデルが使える、NSFWフィルターOFF、高速生成など言う事なし。ただしcolabを用いた起動に5分弱かかる。
AUTOMATIC1111の利用方法
programmingforever.hatenablog.com
DreamBoost
- web UIツール
- Google colabというクラウドサービス(基本無料)を利用する
- 特定の人物や動物、アイテムに特化させた学習を行うことで、それを画像に登場させる生成が可能
- Waifu Diffusion、Trinart V2 Diffusionも使える
- プログラムに門外漢の方にはやや敷居が高い
- 無料
- お薦め度:初心者:○
- お薦め度:経験者:○○
- とりあげた中ではやや特化型。もちろん通常の利用も出来るが、特定の人物や動物、アイテムなどをそのままのイメージでAI画像に描きたい場合は現時点では最も優れる手法。既存のモデルに特定対象を学ばせたデータをマージした自分だけの新モデルを作る。学習時間は1時間前後必要。新モデルはAUTOMATIC1111で利用可能。
DreamBoostの利用方法
programmingforever.hatenablog.com
Diffusion Bee
- Macアプリ
- MacだけでStable Diffusionが使える(インストール後はネットもクラウドも不要)
- NSFWフィルターOFF
- img2img、インペインティング対応、間もなくアウトペインティングにも対応
- 生成速度:1分弱(M1 16GB, 25STEP)
- 無料
- お薦め度:初心者:○○○
- お薦め度:経験者:○○○
- Macのアプリなので簡単でお気軽に使える。生成情報などは完全にPC内で閉じており、NSFWフィルターもOFFなので禁止される様な絵も自由に作れる。生成時間が1分弱かかる(MidJourney程度)。
Diffusion Beeの利用方法
programmingforever.hatenablog.com
Stable Diffusion for Photoshop
- プラグイン
- Photoshopへのプラグイン
- Photoshop内でAI画像生成ができる
- DreamStudioの会員限定
- 現在非公開のStable Diffusion1.5モデルが使える
- img2img、インペインティング対応
- 生成速度:6秒(最速)
- 有料(DreamStudioの利用と同じ。無料枠あり)
- お薦め度:初心者:○○○
- お薦め度:経験者:○○○
- シームレスにAI画像生成が使えることからPhotoshoperなら一択ではないだろうか。
Stable Diffusion for Photoshopの利用方法
programmingforever.hatenablog.com
補足:その他のサービスなど
laion-ai/ongo
6月頃まで活発だったが最近情報が少ない、Large-scale Artificial Intelligence Open Network(通称LAION)。50億枚の画像を学習させたVer.2などがある。
下のURLの生成ページではimg2imgやマスクなどの機能も充実しており、無料&ログイン不要で機能を試せる。但し二次元の生成は弱そうだ。