パン作りの相棒たち
パン作りを始めたばかりの時は、昔から家にあったオーブンの説明書を見て、ポリ袋の中で生地をこね、まな板と包丁で生地を分割し、暖かい所で発酵させてオーブンで焼いていた。最初はパンが焼けただけ喜んでいたが、焼き色が今ひとつだったり膨らみが悪かったりするのを何とか出来ないだろうかと書籍を買ったのがパン沼の始まりw。そこに出てくるパン作りの道具はとても魅力的で順に揃えていった。現在愛用しているパン作りの道具たちをここでまとめたい。
元々は各商品毎にページを作っていたが、ブログ上で次を見る機能が今ひとつだったので一つにまとめた
①オーブン:パンの発酵とパン焼きに適した機種
パン作りで最も重要な道具と言ってよいのはオーブンだろう。最近の機種は発酵機能や加熱蒸留水を加えられるなど便利になっている。温度と時間が設定出来れば基本的にはOKだが、パン焼き用としては注意点がいくつかある。
1. 焼きむらがひどくないこと。一枚のプレートで4〜8個のパンを焼こうとすると端は真っ黒、真ん中は焼きが不十分のような場所による焼きムラがひどいものは買い替えされた方がよい。
2. 焼いている間の温度変化が激しくないこと。シュークリームの皮を焼くと分かるが、内部温度が下がってしまうオーブンで作るとせっかく膨らんだ皮がペシャンコになってしまう。これもパンの出来栄えに影響するので不向き。
3. バゲットなどは高温で焼く方が望ましいため温度が250℃まで上がること。但し230℃程度でも何とかなる。
4. 2段プレートが入ること。上手になってくると近所に配るなどで一度にたくさん焼きたくなってくる。でも1段でも問題はない。
5. 寒い時期は保温機能が便利
良いオーブンを使うとパン作りのレベルが勝手に上がる。写真の機種程度であればAmazonなら4万円台で購入出来る。
②ホームベーカリー:こね・発酵・焼きまで1台でカバー
パン作りに必要な二番目の道具にホームベーカリーを挙げる。手ごねが好きな方には不要だが、文明社会に於ける優れた省力化の手段として是非利用すべきと考える。
なおホームベーカリーは、全自動でパンを焼くために使うというよりも、主にこねで利用する(一次発酵まで利用することも多い)。一次発酵まで済ませた生地を取り出して整形して、二次発酵から焼きまではオーブンに任せる。楽だし、パンの出来栄えも安定する。
例えばデニッシュ生地のパンを作ろうとするとその手数の多さに一般的には腰が引けると思うが、コネの部分を機械がやってもらえることでその後の作業も気にならなくなる。心理的な要素は大きく、長い目で見ていつまでもパン作りを楽しもうと考える場合、ホームベーカリーはマストになるだろう。
なお私の場合、花粉症なので手で長時間こね続けることによる小麦アレルギー罹患を避けたいのも大きな理由の一つ。以下まとめる。
1. コネ(+一次発酵)を機械に任せることで労力が省け時短となる
2. パン作りの心理的障壁が低くなる
3. コネの品質が安定しパンの出来栄えも安定する(こね不足がなくなる)
4. 小麦アレルギー罹患を避ける
③ペストリーボード:パンを捏ね、ベンチタイムや成形を行う作業板
パン作りの道具として重要な道具としてペストリーボードがある。大きな面積の木の板の上で様々なパンの成形が行える。パンの作り始めは例えばまな板を使ったり、台所のテーブルをそのまま使うこともあるかと思うが、やはり専用の道具が便利だ。
1. 広いスペースが使え、力をこめた作業が出来る。移動や回転が簡単
2. 目盛りが便利。指定のサイズまで伸ばす際にいちいち測らずに済む
3. 清掃が簡単。そのままシンクに移動して水を流せる
④タッパー:ダイソー4個入りの安価な優れもの
これほどパン作りに適してコスパに優れた道具は無いのでは。4個百円なので1個25円の1リットルタッパー。パン作りにずっと使い続けているが全くへこたれない。ガラス容器のものなど他にも色々と購入したが、一番使い勝手が良い。元種発酵用、一次発酵用に使っている。
1. 軽く省スペース(4つ重ねて収容出来る)
2. 側面がほぼフラットなのでマーキングが容易
3. バゲット生地などをこの中でこねる際に柔らかく変形するので作業し易い
4. 丈夫、安価
⑤カード(スケッパー)こね、分割、移動などに活躍
パン作り作業に於いて生地を扱う重要な道具。スケッパーとも称し、ペストリーボード上またはボール内での生地の混ぜやこね、タッパーからの取り出し、取り出した生地の分割、生地の移動、ペストリーボードの清掃など幅広く使える。写真の商品は適度な硬さがあり、シャープなエッジで生地分割も容易だ。
1. 丸い方のエッジで混ぜやこね
2. 直線のエッジで生地分割、ペストリーボードを用いた手ごね
3. 発酵用キャンパスから生地が剥がれにくい時の剥離
4. ベンチタイム前後の生地の移動
5. ペストリーボードの清掃(残った小麦粉の剥離)
⑥ゴムベラ:タッパーを使うパン作りにマスト
タッパーを用いた生地の混ぜ・こねに最適なアイテム。適度に柔らかいので他の道具を傷付けることがない。写真の様な先端形状のものであれば尖った方で隅に残った生地を取り出すのも容易。最初はサイズ違いを数本使っていたが慣れてくるとお気に入りの一本だけで十分。百均で販売されているものでも十分使えると思う。
1. タッパー内での生地の混ぜ、こね
2. ホームベーカリーのパンケースやタッパー内の発酵生地を水に溶かす作業
⑦パンマット(キャンパス地)二次発酵に最適
プロ御用達。バゲットなどの二次発酵に使用する。オーブンのトレイにヒダを作るように設置して生地を並べる。
成形したパンの形を維持しながら二次発酵するのに最適で、布が適度に生地の水分を吸収するため扱い易くなる。ただしバゲットやカンパーニュなどのパンを作らない方には不要だろう。